海外FXの確定申告の対象と期間は?【海外FXトレーダーの確定申告準備】

海外FXボーナスは確定申告する必要がある?所得になるのか損失として計上できるのか税区分をチェック

この記事のまとめ

海外FXの確定申告を徹底解説!

海外FXの確定申告を自身で行っている筆者が、税金ルールや計算方法などを紹介。

他にも損失が大きい場合の納税ルールや代行で確定申告してもらう方法などにも触れています。

海外FXで利益を得た場合に、利益に応じて税金の支払い義務が生じます。

支払いを確定させるための手続きを確定申告と言います。

会社に勤めている人なら、会社で確定申告をしてもらうので手続きは不要。

こんどう
しかし、サラリーマンも専業トレーダーもFX投資をしていれば自身で確定申告をする必要があります。

ここでは、海外FXの確定申告について解説します。

 

海外FXの確定申告の対象

海外FXでは、トレードを通して得た利益や損失が確定申告の対象です。

利益に関しては、為替損益による利益やスワップポイントによる利益になります。

また、海外FXは雑所得に分類されます。

雑所得同士であれば、損益通算できるので、FXの損失を確定申告させることによって節税が可能。

損失も確定申告させることで節税になります。

海外FXの確定申告の期間

日本に住んでいる場合、海外FXで得た利益の確定申告は日本のルールに基づいて行われます。

納税する年の前年の1月1日から12月31日の期間中の利益や損失が確定申告の対象

確定申告を行う期間については、2月16日から3月15日になります。

確定申告で確定した所得税や市民税などを4月~6月に支払います。

海外FXの確定申告が不要なケース

会社に勤務している人は、年間を通して20万円以下の利益なら確定申告は不要です。

会社に勤務してない自営業や主婦、学生などは年間を通して38万円以下の利益なら確定申告は不要となります。

含み損や含み益を多く抱えるポジションを保有していても、約定させなければ確定申告は不要です。

利益は国内送金したタイミングで確定させることもできる

海外FXで口座開設をする場合、海外にお金を預けることになります。

トレードで1000万円の利益が出ても、国内送金するまで利益を把握することはできません。

国内送金をした時点で、利益が発生した情報が日本に伝わるわけです。

そのため、国内送金した分の金額に応じて確定申告させることもできます。

海外FXで会社員が利益を出した場合

会社員が海外FXトレードで利益を出した場合、確定申告をして納税する必要があります。

少額でも大きな利益が期待できる投資なので、初心者でも初年度から確定申告が必要になるケースが多いです。

国内FXの納税経験があっても、海外FXとは確定申告のルールが異なるので注意してください。

FXで利益を得ているにも関わらず、確定申告をしていないのは脱税になります。

知らなかったでは済まないため、FXを始めるときは納税のルールをきちんと知っておきましょう。

もっと詳しく知りたい人は海外FXで会社員が利益を出した時の確定申告や税金ルールを徹底解説こちらの記事もご参考ください。

海外FXで利益が出た人向け:納税額の計算方法

海外FXの確定申告の対象と期間は?【海外FXトレーダーの確定申告準備】
海外FXで利益が出たら、会社の給料とFXの利益を合算して確定申告を行います。

まずは所得税の税率について以下の表をご参照ください。

課税される
所得金額
所得税復興特別
所得税
控除額
~195万円5%2.1%0円
195万~330万10%2.1%97,500円
330万~695万20%2.1%427,500円
695万~900万23%2.1%636,000円
900万~1800万33%2.1%1,536,000円
1800万~4000万40%2.1%2,796,000円
4000万円以上45%2.1%4,796,000円

※2037年12月31日まで、復興特別所得税2.1%も課せられます。

ここで言う所得とは、利益から経費を差し引いた収入のことです。

たとえば、利益が100万円でも経費が90万円かかっていれば所得は10万円になります。

この表をもとに納税額の計算方法を紹介します。

源泉徴収されていない会社員の納税額の計算方法

所得

  • 年間の給料:300万円
  • 海外FXの所得:70万円
  • (所得の内訳:海外FXの年間利益:100万円・経費:30万円)

この場合、370万円が課税対象になります。

370万円の税率は22.1%(所得税:20%+復興特別所得税:2.1%)。

計算後に控除として427,500円を差し引くことができます。

計算式370万円×22.1%-42万7500円=39万200円

納税額は39万200円となります。

源泉徴収されている会社員の納税額の計算方法

源泉徴収されている場合はその中ですでに納税されているので、海外FXでの利益分のみを計算します。

所得

  • 年間の給料:700万円(源泉徴収後の手取り450万円)
  • 海外FXの所得:320万円
  • (所得の内訳:海外FXの年間利益:400万円・経費:80万円)

この場合、手取りの450万円と海外FXの所得320万円の計770万円が課税対象になります。

770万円の税率は25.1%(所得税:23%+復興特別所得税:2.1%)。

計算後に控除として636,000円を差し引くことができます。

計算式770万円×25.1%-63万6000円=129万6700円

納税額は129万6700円となります。

海外FXの利益は出金しなくても課税対象に!

海外FXの所得に課税されるのは為替差益が発生したタイミングになります。

つまり、出金してもしなくても口座残高が増えていれば課税対象になるのです。

また海外の銀行に利益を預けても日本に籍を置いている以上は課税されます。

出金してもしなくても課税対象になることに変わりはないため、含み益が出ているときも確定申告をしましょう。

確定申告が面倒なら代行してもらおう

確定申告が面倒という方は、税理士に依頼して代行してもらう方法もあります。

確定申告が出来るのは本人か税理士だけになるため、その他の人に代行してもらうことはできません。

ちなみに海外FXの利益を代理で確定申告してもらう費用の相場は5~30万円ほど

所得が多ければ多いほど代行してもらう場合の金額も高くなります。

自分できちんと確定申告しているつもりでも、実際にはきちんとできていないこともあります。

「知らなかった」、「忘れていた」では済まされません。

年間所得が数百万円を超えるような場合は、税理士に代行してもらう方が安心です。

海外FXの確定申告で準備すること

源泉徴収票

海外FXで得た利益を確定申告させる場合に、給与所得者は源泉徴収票が必要です。

海外FXの確定申告は、海外FXの利益だけを申告するのではありません。

その年のすべての収入を記載する必要があるため、給与所得者は源泉徴収票が必要になるのです。

自営業者のように給与所得者以外の人は、支払調書などFX以外の収入について記載されている書類などが必要になります。

各種控除を受けるための書類

確定申告をする場合は、各種控除を受けることができます。国民年金保険や国民健康保険で支払った金額は全額控除です。

年間を通してきちんと支払ったことが分かる書類が、確定申告のときに必要になります。

他にも配偶者控除や扶養控除など、さまざまな控除があります。適用される控除があっても、自分から申告しないと対象にはならないので注意が必要です。

経費を証明する領収書

海外FXの収入は雑所得になるため、経費が認められます。

海外FXをするためにかかった費用があれば、計上して節約することも可能です。

通常の申告であれば、領収書の提出は必要ありません

しかし、領収書の保管義務があるため、調査が入ったときに領収書がないと追加課税を受ける可能性があるので、領収書を取っておく必要があります。

自宅で海外FXをしている場合は、光熱費や家賃の一部を経費として計上させることもできます。

海外FXの確定申告で必要になる年間取引報告書

海外FXの確定申告をする場合は、年間取引報告書が必要になります。

この書類は、海外FXトレードで一年間どれくらい利益や損失が出たのかを記しているものです。

年間取引報告書は、各海外FX会社で発行してもらうことになります。

複数の海外FX会社で口座の開設をしている場合は、それぞれのFX会社で発行してもらう必要があります。

ちなみに、海外FX会社の多くはMT4というプラットフォームを利用しています。

このプラットフォームは、取引ツールやチャートツール、自動売買ツールなどが標準で搭載されている優れたツールです。

MT4には、年間取引報告書を取得できるツールも備わっています。

ここで発行した書類をそのまま確定申告に使用することができます

海外FXで損失が出た場合の確定申告は…

税制の分離課税の国内FXの場合は、3年間の損失を繰り越せるというルールがあるため、赤字になっていても確定申告を行うのが一般的です。

しかし、雑所得の海外FXは損失を繰り越すことができないため、損益がマイナスになった年は確定申告を行う必要はありません。

「給料から海外FXの赤字を差し引いて節税はできないの?」と思う方もいるかもしれませんが、雑所得の損失を合算できるのは雑所得のみとなります。

そのため、海外FXでどれだけ負けても課税される給料はまったく変わりません。

負けている状態で確定申告を行っても損益0円という扱いになります。

海外FXの確定申告しないとどうなる?

海外FXは、基本的に日本の税務署や金融庁とはつながりがありません。

そのため、海外FXで得た利益は確定申告しなくてもバレないと思っているトレーダーも若干ではありますが、います。

しかし、海外FXをしているトレーダーの資金の流れに対して、税務署や金融庁は目をつけています。

不正をすると、必ずバレるので、海外FXでもきちんと確定申告をする必要があります。

支払う義務があるのに確定申告をしないと脱税になります。

脱税が発覚すると、本来納めるべき金額だけでなく、申告をしなかったペナルティの加算税がプラスされます

せっかく海外FXで得た利益も一瞬で失うことに。

納税の時期は、確定申告より遅れてやってくるので、資金は残しておきましょう。

海外FXの全口座の損益は雑所得でまとめる

海外FX口座を開設している場合、全口座の損益は雑所得として総合課税でまとめて確定申告します。

たとえば、A社で50万円、B社で-30万円、C社で10万円の利益があった場合、すべての利益は合わせて30万円です。確定申告では雑所得が30万円として計上します。

雑所得に区分される他の収益や損失がある場合も合算することが可能です。

オークション販売の売り上げ、アフィリエイトなども雑所得になります。

ただし、国内FXは申告分離課税になるため、海外FXの利益や他の雑所得と合算して計算することはできません。

同じFXでも国内と海外では税制に違いがある点に注意しましょう。

納税については、雑所得の合計が給与所得者で20万円以上、それ以外の人で38万円以上の年収があると必要。

それ以下の年収の場合は確定申告する必要はありません。

収入の種類によっては所得税の還付の優遇が受けられることもあるため、損失が出ても申告するケースもあります。

口座が複数ある場合の経費について

雑所得は経費が認められるため、FXで利益を出すためにかかった経費がある場合は計上できます。

課税対象となるのは経費を差し引いた利益になるため、100万円の利益があっても90万円の経費の支払いがあれば課税対象は10万円です。

つまり、経費を計上すればするほど節税対策にもなるのです

海外FXで経費として認められるのは、

  • 通信料
  • 自動売買プログラムの購入費用
  • FXセミナー
  • FX有料メルマガ
  • パソコン、スマホの購入費用の一部
  • 電気代の一部
  • スプレッドを除く取引手数料

などです。

注意する点は、経費は各FX業者の口座ごとに適用できないことです。

たとえば、FXセミナーに10万円の費用がかかったとします。A社で利益が30万円、B社で利益が20万円あった場合に、A社の口座とB社の口座にそれぞれ10万円の経費が認められるのではなく、合算した50万円に対してのみ10万円が経費として認められます。

経費の計上は自分で行わなければなりません。利益が多く出ているときは、いかに経費の計上ができるかどうかが節税のポイントです。

FX取引に関することなら経費として認められるため、日頃から取引にかかったコストを計算しておくとよいでしょう。

複数の口座で確定申告するときの注意点

FXの確定申告は1月1日~12月31日までの利益や損失に対して翌2月15日~3月15日の間に行います。

ここでは複数の海外FX口座を持っているときの確定申告における注意点を紹介します。

含み益や含み損は確定申告の対象外

海外FXでは、含み益や含み損は確定申告の対象外です。

そのため、少しでも節税したい場合に含み益なら来年まで持ち越し、含み損なら年内に約定させておきましょう。

複数の口座ごとに対応しなければならないため、年末の早い段階で来年まで持ち越すポジションと今年で約定するポジションを決めておく必要があります。

損失を繰り越すことはできない

海外FXの損失は翌年に繰り越すことができません。

そのため、1年目に100万円の損失が出て2年目に200万円の利益を得たとしても、1年目の100万円の損失は2年目の確定申告に適用することができません。

含み損や含み益の翌年持ち越しや年内約定で調整して、損益のバランスを取っていきましょう。

円に換算する必要がある

海外FX口座には、ドルやユーロ建てもあります。

円建て以外の口座を使って取引をしている場合は、確定申告をするときに円建ての申告が必要です。

ドルやユーロを円に換算することは簡単ですが、最終損益を出すときは各注文が約定した時点のレートを気にしなければなりません。

複数の口座で円建て以外の口座を使っている場合は、損益を円に換算するだけでもかなりの時間を要します

申告漏れに気を付ける

複数の口座を確定申告する場合、時間に余裕を持って行なわないと申告漏れする可能性があります。

口座が1個でも10個でも、納税しないと脱税です。

口座を増やせば増やすほど管理が大変になり、申告漏れが起こる可能性が高くなるので注意しましょう。

複数の口座を所有して利益が多く出ているときは、税理士などプロに任せて確定申告してもらうのも方法の一つです。

海外FXの確定申告のまとめ

海外FXを始める以上、納税のことや確定申告もセットで考えておく必要があります。

日本に住んでいる以上、日本で確定申告をして納税の義務があります。

FXは、常に安定して利益を得ることができる投資ではありません。

大きな利益が出るときもあれば、損失が出ることもあります。

このようにFXは、資金管理が難しいというデメリットもあります。

海外FXをする場合は、確定申告のことを意識しながら資金管理をすることも大事です。

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